平成の元号が間もなく無くなる。30年という年月が新しい時代を迎えようとしている。30年といえば、自分の人生のおよそ半分にあたる。
 明仁天皇と共に歩んだ道ではないが、この元号を幾千度も文書に書いた。今は、その用件も少なくなったが、やはり想いが残る。
 仕事で、一度だけ天皇家ゆかりの若い女性を目の当たりにして、その話を聞いたことがある。警備の人たちの動きの見事さには驚いた。その人は、品格とかを語るには、あまりにもこちらが下世話に思えるほどの格式を身体から自然に出ていた。
 ともあれ、明仁天皇は美智子様と共に、日本中を回られ、我が国への思いを国民に身を以て示されてきた。
 お二人の歌には、その歩みが十分に読み取れる。

 右は、明仁天皇が第67回全国植樹祭で詠まれた歌で、左は美智子様が浩宮様誕生の折に詠まれた歌だ。
 どちらもお二人のお人柄と、その時のお気持ちが十二分に伝わってくる優れた歌だ。

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    ー 御当地インク様々 ー

 前に「インクを楽しむ」という記事を書いた。インクの多種多様なことは、その記事で触れたが、今回は私の地元に近い京都、神戸、名古屋のインクを紹介する。

  明治天皇御製
  思ふこと いふべき時尓(に)  いひてこそ 人のこゝろも つらぬきにけれ

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  神戸ナガサワ文具店:恐らく日本で一番多くの種類のインクを出していると思う。その種類は増殖し続けている。「波止場ブルー」に始まったこの御当地シリーズは今や60種を超えている。私は一つも持っていないが、次のようなものがある。全部は紹介しきれないので、一部だけの紹介にする。詳しく知りたい方は、「ナガサワ・オリジナルインク」を検索していただくと見ることができる。売り出された順は分からないので、知っているものを順不同で紹介する。

  ー インク名 ー
 波止場ブルー・六甲グリーン・旧居留地セピア・有馬アンバー・生田オレンジ・麻耶ラピ
 ス・塩谷ブルー・中山手ブラック・垂水アプリコット・北野坂ナイトブルー
 住吉ブラウン・神戸レンガ・六甲アイランドスカイ・北野オリーブグリーン等々

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   Pen and Message(神戸):開店当時から付き合いのある店主の吉宗さんが使っていたインクの色が気に入って、譲って欲しいというと、近々商品化すると聞いて待っていた。「冬枯れ」(およそ10年前発売)は今でも使っている。人気の高いインクだ。

  ー インク名 ー
  冬枯れ・朔(さく)・山野草・朱漆・Cigarを出された。
  以上、神戸のインクはセーラーインクとのコラボだ。

  TAG(京都):最初に出された「青鈍(あおにび)」の人気が高かった。最近は、京都と分かる名前のインクを出されている。

  ー インク名 ー
  青鈍(あおにび)・京彩(きょういろ)伏見の朱塗・今様色・苔色・山吹色・三条
  祇園四条・清水五条・七条
  ここは自社オリジナルのようだ。

  三光堂(名古屋):万年筆好きなら知っている名古屋の老舗万年筆店だ。この店の「名古屋城セピア」(上の写真)は特に有名だ。

  ー インク名 ー
  熱田の森グリーン・大須レッド・名古屋港ブルー・徳川園牡丹・鶴舞ブルー・桶狭間
  グリーン・東山グリーン・白壁グレー・四間道ブラック・名古屋城セピア
  この店もセーラーインクとのコラボだ。

 以上4店のインクの一部だが、日本は北海道から九州までの各都市に万年筆店があり、上と同じようにその店オリジナルインクを作っている。まさに数限りないインクの色と種類だ。


  明治天皇御製
  言の葉に あまる誠は おのづ可(か)ら 人のおもわ尓(に) あらはれに希(け)り

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  ー 本来の色 ー

 前の記事と同じように、いただいたインクを毛筆で使ってみた。三光堂オリジナル名古屋城セピアは、書いている時と乾いた時と色が明らかに違ってくる。緑から黄色がかったセピア系の色に変化する。このことでも有名だ。



 普段使っているアウロラのブルーブラックでも書いてみた。万年筆に入れると、時間の経過とともに、どうしても色が濃くなるが、本来はこの色なのだと改めて知った。インクを筆で書いてみると、そのインクの本来の色が分かる。

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  ー 万年筆(太字) ー

 万年筆のペン先には、実に様々な種類がある。字幅だけでも、極細から極太まで中字や斜字体用などを含むと、到底全ての 字幅を試すことは不可能だ。
 加えて、日本のメーカーの字幅と海外のメーカーの字幅は、例えば、同じ中字(M)と表記されていても線の太さは違う。
 もっと厄介なのは、同じメーカーでも、万年筆の大きさによって、たとえ同じ表記であっても字幅が異なることだ。ある程度の個体差はあるとしても、明らかに万年筆の大きさによって字幅が異なる。ましてや、ペン先の硬さ・柔らかさともなると、千差万別と言ってもよい。
 纏めると、

   国によって、同じ表記でも字幅は異なる。
   メーカーによって同じ表記でも万年筆の大きさで字幅は異なる。
    例として、日本のメーカーの字幅は次のようなものがある。
   パイロットの最もポピュラーな万年筆の字幅は、EF・F・SF・FM・SFM・M・SM
                         ・B・BB・C・PO・FA・WA・SU
   プラチナの最もポピュラーな万年筆の字幅は、超極細、極細、細字、細軟、中字、
                        太字、極太。その他
   セーラーの最もポピュラーな万年筆の字幅は、細字、中字、太字だが、
             ペン先の形状に極めて特徴的なもの(薙刀研ぎ等)がある。
   海外のメーカーの文字幅表記は、日本のそれとは違う線の太さである。
   同じメーカーでも万年筆の大きさが違えば、同じ字幅の表記でも字幅は異なる。

 大体、以上だ。
 今回は、海外メーカーの太字(B)で書いてみた。
                           
  
swatch01.jpg  パーカー
 デュオフォールド
 文字幅 (B)
 「残暑見舞い」
 
 















MYOKUSOKUGO.jpg  ペリカン
 スーベレーンM800
 文字幅 (B)
 人生感悟・「無欲则刚」
 林則徐(りん そくじょ)
 (Lín Zéx)
 
















  ー Bokusen-ji,temple ー

   "Bokusen-ji" temple is very close to my house.  The temple is famous for beautiful cherry blossoms in spring. Every year, I enjoy the cherry blossoms blooming there. It is so lucky for me to be able to see the beautiful blossoms.
 

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  Actually, I don't like flowers like tulips, roses, cyclamens, and so on.  I can't endure to see flowers put in vase, especially in my room! They are too bustling to see in the small room except "Chashitsu," tea-ceremony room. However, I like cherry blossoms, white magnolia, willow trees because they are trees.

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  Now back to the temple's topic.  It has great history. Ancient Japanese poets composed and left many tanka poetries,  Japanese poem of thirty-one syllables, including the word, "Sumizome," which is another way of reading the "Bokusen."  And then we know the district and streets around the temple have ancient history.

  ー 墨染寺(ぼくせんじ) ー

   墨染寺は平安時代の874年に、第56代・清和天皇の勅願を受けた太政大臣・藤原良長が創建した「貞観寺(じょうかんじ)」に始まるのだとか。その後、安土桃山時代には豊臣秀吉が土地を寄進し、大僧都・日秀上人が日蓮宗・墨染桜寺(ぼくせんおうじ)として再興したと言われている。

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現在の場所へは江戸時代に移され、 お寺のある墨染(すみぞめ)という地名の由来にもなっている。
 墨染の地名は、日蓮宗「墨染寺(深草山墨染寺、桜寺)」(ぼくせんじ)という寺院に由来する。

  ー 墨染 ー

  私が住んでいる深草墨染(ふかくさ・すみぞめ)は、長い歴史のある地だ。
遠い昔の和歌にも歌われている。最も有名なのは、

 古今和歌集第16巻832

上野岑雄(かむつけのみねを)の歌

 「深草の 野辺の桜し 心あらば 今年ばかりは 墨染めに咲け」

「墨染めに咲け」の「墨染め」とは、 上野岑雄が藤原基経の死を悼んだ歌で、喪服・僧衣の色で、悲しみを表している。

  ー深草少将・百夜通いー

  この歌に出てくる「深草」は、深草少将の深草で、「小野小町に熱心に求愛するが。小町は彼の愛を鬱陶しく思っていたため、自分の事をあきらめさせようと『私のもとへ百夜通ったなら、あなたの意のままになろう』と彼に告げる。それを真に受けた少将はそれから小町の邸宅へ毎晩通うが、思いを遂げられないまま最後の雪の夜に息絶えた。」という何とも切ない「百夜通い(ももよがよい)」の逸話で有名だ。

  ー「墨染」が詠まれる歌ー

   他にも、

 世にふれど君におくれてをる花はにほひて見えず墨染にして (和泉式部)
 墨染に咲かぬもつらし山桜花はなげきの外の物かは (平親世[新後撰])
 墨染に咲かぬ桜もこの春は心あればや露けかるらむ (惟宗光吉)

  このように、墨染という言葉が使われた歌がある。

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  ー宿場町・撞木町ー

   墨染という地は、京街道、奈良街道、伏見街道が交差し、宿場町として栄えた。この事もあり、1699年(元禄12年)、茶屋株(お茶屋の営業権)が墨染の南部(現在のインクライン(琵琶湖疏水)の伏見新放水路の西側)で許可される。そこから、撞木町(しゅもくちょう)の花街が生まれ、忠臣蔵でおなじみの大石内蔵助もここの廓でも遊んだ伝説が語り継がれている。
 天保の改革による取締りを受け、茶点女(ちゃたておんな、茶店で接待する女性)や飯盛女(めしもりおんな、旅籠で接待し売春をする娼婦のこと)を抱えることを禁じられたが、すぐに再開された。

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   <墨染寺の楓>


  ー墨染の今ー

 1878年(明治11年)、芸妓3名、娼妓11名の存在が確認されている。

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  <写真は涼しげに下がる鎖樋>

 しかし、花街としての墨染は衰退していくようになり、1911年(明治44年)頃、前年(1910年(明治43年))に開通した京阪電車によって客足がなくなり、大正時代に入り自然消滅した。
 なお、2018年現在、周辺は住宅地となり、大正時に当時の関係者たちによって建立された記念碑と、栄えていた当時から存在する門柱と祠が現存している。


  ー 英語のカッパープレート体やカーシブライティング −

  Copperplate and Cursive writing of English alphabets are excellent.  As a matter of fact, I'm training them in order to write fine letters in English. One of my acquaintances is marvelous writer of English.  He is always training his letter-writing, nevertheless he has already mastered very fine writing skill.  His writing is terrific!

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  Then I was wondering what is most beautiful writing of Japanese character.  "Sousho," or cursive style of writing Chinese characters and "Hiragana" with "Mouhitsu," or writing brush are the ones I found most beautiful. However, "Mouhitu," writing brushes are inconvenient because those need so many tools.  At last, I decided to train "Sousho" with fountain pens. 
  These works are "Tanka," Japanese poem of thirty‐one syllables I wrote today. (The picture above is Mr.Iwata's)


      

  ー 万年筆で書いてみた。 −

 英語のカッパープレートや筆記体は美しい。知人の一人に英語をすごく美しく書く人がいる。十分に美しいと思うが、毎夜、英文を書くことを習慣にして練習していると聞いた。
 実は、私もカッパープレートやカーシブ・ライティングの練習をしている。
 日本語はどうだろうと考えた時、どうしても毛筆で書かれた古書が頭に浮かぶ。毛筆で書くのには、墨や硯を用意しなければならない。筆ペンでは、本当の毛筆の味は出ない。
 そこで、万年筆で草書や変体仮名を使って、なんとか日本語の美しさを表せないものかと思い及んだ。

    ー 短歌 ー    (注:スマートフォンで近くを撮ると、写真が台形に写る。)

   樋口一葉
 「われは左(さ)は 恋寸(す)る身なり人ごと二(に) 幾介(きけ)る可(が)如き
  物おもひそふ」
    万年筆:ファーバーカステル・クラシックコレクション・ペルナンブコ(EF)

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  与謝野晶子

「みだれ髪 京の島田にかへし朝 ふして以(い)ませの 君ゆりおこす」
   万年筆:モンブラン・ヘリテージコレクション・ルージュ・エ・ノワール (M)

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