京都に住みながら、他府県の人からは当然知っているだろうと思われるけど、案外知らない、行ったことがない、食べたことがない という場所や物があります。
10年ほど前に京都新聞が調査した結果、京都人の京都知らずは、次のようなものでした。
■ ー 場所 ー(名所・旧跡・観光スポットなど)
■ ー イベント ー(伝統行事・祭・最近の催し)
■ ー 名物 ー(食べ物・おみやげなど)
どれもこれも京都人なら知ってはいるけど、わざわざ見に行ったり、自分で買ったりしないものです。
あくまで統計上のことで、京都のことなら何でも知っているという方ももちろんおられると思います。
(写真下:京都「ゑり善」から少し北に入ったところで、裏寺町通りとの分岐路あたり)
ー マリーのカレー ー
幼い頃、私の父は、ビフカツならムラセ、とんかつなら本町亭、カレーはマレーといったふうに、決まった店に連れて行ってくれました。残念ながら、無くなった店もありますが、昔からの京都人なら、「ああ、懐かしい」と言われると思います。
そんな店の一つにマレーのカレーというのがあります。正しくは、「マレーD」(マレー・ディ)という名の老舗のカレー屋さんは、道幅は1メールと少しくらいしかない細い細い路地に今もあります。この柳小路は、京都人でもあまり通らない、その名の通りの小路です。京都人は、「裏寺」(うらでら)をよく知っています。やや広い通りで、四条から蛸薬師に抜けるなら、「ゑり善」の横から、この「裏寺」(正式には「裏寺町通り」ですが、老若男女を問わす、みんな裏寺と呼んでいます。)を通るので、新しいショップに変わって、通りが賑わっています。しかし、この柳小路は通る人も少ないので昔の佇まいのままです。
ー 柳小路の碑 ー
京都には、通りや寺社仏閣を示す碑がたくさんあります。その碑もまた、情緒豊かな佇まいで、道を案内される人の心を和ませくれるものだと思います。通りの碑を見てから目的の所へ行くのも趣があるのではないでしょうか。
柳小路