Waterman Carène (Frosty Brown)

    - 2本目はフロスティブラウン -

 ウォーターマンのカレンは、これが2本目だ。前に載せた1本目の記事では、「ようやく買った」と記したが、その時はすでに半年ほと経っていたので、今ではおよそ1年以上使っていることになる。

 横書きのメモをとることが多くなってきた最近、細字万年筆をよく使う。速書きにはインクフローの点から文字幅Fが限界だと思っていた。それ以上細いEFだとインクの出がついてこないだろうと想像していた。筆圧の軽い私は、よほどインクの出が潤沢でなければストレスを感じてしまう。

 カレンの文字幅Fは期待を裏切らず速い運筆に応えてくれる。書く文字の大きさは、コクヨのレポート用紙A罫(太罫)か、アシュフォードのメモ用紙、これは常に持ち歩くバイブルサイズの手帳のリフィルだが、この二つの罫幅に収まるほどの小さな字だ。

 小さな字を速く書ける万年筆。これがこの2本目のカレンを手に入れようと思った時の思惑だった。文字幅Fはすでに知っていたから、『本当に試してみるだけ』という気持ちで、カレンのEFを出して貰って試し書きをしてみた。

    - 同工異曲の拵え -

 試し書きの結果は、思い掛けないことだった。まず、インクフローについては、カートリッジを入れてみないと、つけペン式試し書きではわからないので、つけて貰ったインクが無くなるまで落書きしてみた。なかなかインクが無くならず、ようやくこれが本来の線の太さだろうと思うくらいになった時のことだった。ペン先の撓りが微妙に違う。それに線がシャープに書ける。

 単に、FよりもEFの方が細い線が描けるというだけではなかったのだ。試してみるだけという気持ちはすっかり消え失せて、あとはボディーの色を選ぶだけだという構えに変わっていた。

  <レポート用紙に EFで描いた落書きを拡大してみた。>
      拡大し、ピントが甘い「芭蕉の句」

CareneBrown15.jpg















    - カレンのボディーカラー -

 カレンには、次のボディーカラーがある。単色では、
   ・ガーネットレッド   ・グロッシーレッド  ・チャコールグレー 
   ・フロスティブラウン  ・ブラック  ・メリディアンローズゴールド
   ・メリディアンシルバー ・ヴィヴィッドブルー
 ツートーンでは、
   ・エッセンシャルブラック  ・コンテンポラリーブラック 
   ・コンテンポラリーホワイト ・ブラック&シルバー
   ・ブルー&シルバー
   がある。

 店頭に全てのカラーが揃っていたわけではないが、私は一も二もなくフロスティブラウンを選んだ。何とも落ち着いた色だ。それでいて慎ましい存在感がある。最近、といっても何年か前に出された新色らしい。
 今は先に手にしたブラックシーSTとフロスティブラウンを同じペンケースに入れて、その時の目的や気分によって使い分けている。まだまだペン先が若く、すっかり私の手に馴染んでいるわけではないが、将来が期待できる見込み十分な若者だ。

   <下は文字幅 Fのカレンで書いた落書き。速く書いても確りついてくるので安心> CareneBrown11.jpg










■  ペン先 : 18金ロジウムプレート仕上げ 文字幅 : EF
■  ボディ/キャップ : ブラスベース ラッカー仕上げ
■  クリップ/トリム : ステンレススチール シルバープレート仕上げ
■  サイズ/重さ:長さ : 144mm 軸径:12mmφ 重さ:34g
■  機構 : カートリッジ / コンバーター両用式 / キャップタイプ

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