映画「クローズドノート」(2007年9月公開)には何本かの万年筆が登場します。
主人公の堀井香恵が万年筆店でアルバイトをしていて、そこから物語が展開される。 主演の沢尻エリカの発言が顰蹙を買いましたが、そんなことはともかく、悪人の出てこない 平和な映画でした。
  まず、堀井香恵がお父さんに買ってもらったデルタ・ドルチェビータミニと、もう一本 胸に差しているモンブラン146、復刻版のペリカントレド等々。万年筆の主人公は、 物語の中では「スウィーツ」と呼ばれる架空の万年筆ですが、実際は、中屋万年筆のシガー タイプでした。ノートに小学校の先生、真野伊吹(竹内結子)が日記を書き込んでいくシーン は見ていて楽しかった。ボルドーのインクが綺麗でした。
  監督の意向で、このノートはスタッフの女性の手で最後のページまで日記が書き綴られて いたそうです。パラパラとページをめくった時、白紙のページがあってはならないということ でした。映画のロケ地は全て京都だったので、映画に出てくるイマヰ万年筆店のロケに利用さ れた店(実際はケーキ屋さん)に行ってみました。映画の面影は全くありませんでしたが、 ここでロケが行われたことは確かめられました。


  堀井香恵のアルバイト先イマヰ万年筆店の 社長の娘、可奈子(永作博美)が「うまく万年筆を売れない」と零す堀井香恵にこう言います。

「腕だよ、腕。万年筆は高価な嗜好品だから・・・。恋愛と一緒でいきなりクライマックスを語っても だめ。ストーリーがなくっちゃ・・・。」

  蓋し名言だと思います。一本一本の万年筆にそれぞれストーリーがある。様々なトピックが ある。そんなふうに、万年筆を所有していると、何かそのストーリーの分だけ生活が豊かになる ような気がします。
  最近は、古典的で重厚な小説より、ライトノベルの売れ行きのほうがこれを凌駕しています。 古典とライトがバランスよく読まれていく世の中になれば、万年筆の良さも評価されるだろうなぁ と思います。
  恰も、ボールペンと万年筆の関係のように。





目で見る風景と写真に切り取った風景では、時に大きな違いが出ることが
あります。風景を切り取っているのですから、むしろ違いがあって当然なの
ですが。困るのは、引き伸ばし時に自分のイメージとあまりに違う時です。
「見た風景」→「シャッターを切った時のイメージ」→「実際の写真」と変化し
て、元の風景が姿を消してしまった時には、こんなふうにイメージを取り戻
すしかないのかもしれません。

万年筆: デルタ ドルチェビータ

 「趣味の文具箱」(枻出版社)という雑誌は、そのタイトルからして文房具のことが
 たくさんの載っている雑誌かなと思うのですが、実際には、万年筆の雑誌です。言
 い訳け程度にノートや紙、システム手帳などの記事が毎号掲載されていますが、
 とても文具全般が主の雑誌とは言えません。(枻出版社さん「すみません」)最近、
 「万年筆のある風景」という特集を何号かにわたって掲載されていました。プロが
 撮った写真ですから、当然綺麗な写真です。こういう万年筆の紹介の仕方もある
 のか...と思いました。 -いつか、時間のある時、自分も撮ってみよう- 少し前
 からそんなことを考えていました。





  PENSにモンブラン149 14C を掲載しました。


montblanc149-14c-01.jpg

   リンク http://kanezaki.net/pens/
   PENSへ 

CIMG0819.JPG 外で会議などがあるときには、このペンケースを持って行きます。アウロラの3本用ペンケースですが、ジッパーで開閉するタイプなので、鞄の中でコロコロと転がっても安心なのが利点。中には、ペリカンM800とオマスパラゴンとファーバーカステルのペンシルを入れています。写真は休憩中に撮ったものです。

今日は、オマスパラゴンを使いました。

CIMG0835.JPG